運営研修室
角田麻美(トレーナー) interview

キャリア変遷

2011年入社。2014年に副支配人に就任。2017年6月に赤池開店準備室に配属され新店のオープニングに携わる。2018年10月に運営研修室に異動し現在に至る。

運営研修室


全ての社員が「楽しく働ける」ために

運営研修室は、新入社員をはじめ、劇場社員に向けた劇場運営に関する教育・研修を行う部門。新入社員の一人ひとりがマネージャーとして必要な力を身につけてから着任できるよう支援する意義を、トレーナーの1人である角田麻美に語ってもらった。

現場で求められるレベルまで、一括して社員を育てる

TOHOシネマズでは、スタッフ(アルバイト)の研修は劇場で行いますが、社員の研修は本部で行っています。この社員の研修を実施しているのが私の所属する運営研修室。5名のトレーナーが、新入社員研修や昇格者研修など必要に応じた研修を実施しています。本部で行うことで、社員全員が同じレベルの研修を受けることができ、劇場側から見れば、業務に必要な基礎知識を備えた人に着任してもらえるというメリットがあります。

ここに来るまでには3つの劇場で経験を積みましたが、うち1つでは副支配人として新店オープンに携わりました。副支配人といえば劇場単位での人事担当者。とくに新店オープンの場合は、普段先輩スタッフが後輩に教えるようなことも、すべて私たち社員が教えます。自分たちの教育の結果、スタッフが楽しく働いている姿を見たり、そのスタッフが成長し就職するなど、次のステップに進んでいく姿を見たりするのはとても嬉しいことでした。

実は今まで自分から配属先の希望を出したことはなく、運営研修室にも辞令を受けて着任しました。これまでの劇場で担ってきた役割の経験もあって以前より社員育成には興味があり、とてもポジティブな気持ちで臨んでいます。私は「自分がやりたいこと」をやるより、誰かが「この人にやらせてみたい」と思ったことに自分なりに応えることにモチベーションを感じるタイプなのかもしれません。

コロナ禍中の新入社員研修で考えた「社員研修の本質」

私の主な仕事の一つが新入社員研修(中途採用者を含む)ですが、昨年は、ちょうど研修を行うべき時期に緊急事態宣言が発出されて劇場がクローズしてしまい、本来であれば現場で行う研修ができず、すべての研修をリモートで行わざるを得なくなってしまいました。

本来、新入社員の研修期間は、接客などスタッフ業務に1カ月、事務を中心とするマネージャー(社員)業務に1カ月を割きます。でも今回は両方を完璧には実施できそうにない。どの部分を優先していくか?という点では、運営研修室内でも意見が分かれましたが、そのときに考えたのが、「そもそも社員研修の目的は何か」ということでした。

新入社員を劇場に送り出す前に研修を行う目的は、劇場の業務負荷を軽減することです。であれば、完璧な研修が出来ない中でも、最大限劇場の負荷軽減につながる研修をしたい。そのために選んだのは、「スタッフ業務の研修を充実させる」ことでした。

マネージャーとして着任すると、スタッフの業務を経験する機会はまずありません。ですが、マネージャーの主な仕事はスタッフへの指導。スタッフ業務を理解していなければできない仕事です。もしスタッフの業務への理解がないまま着任し、コミュニケーションがうまくいかなかったら、それこそ劇場に負荷がかかってしまう。現場で経験する機会がないからこそ、研修でしっかり学んでおくことに意義があると判断したのです。

休館期間中も研修室トレーナーは週に1日は劇場へ出勤していたので、実際のスタッフ業務研修では、劇場にWEBカメラを持ち込み、レジなどの機器を映しながら説明を行ったこともあります。結果として、新入社員の配属後、「この環境でここまで研修してくれてありがとう」と声をかけてくれた劇場もあり、嬉しく思っています。

「楽しく働ける」ための力をつけて送り出したい

私は、スタッフであれ社員であれ、本人が楽しんで働けるということが会社の成長にもつながると考えています。ではどうすれば一人ひとりが楽しく働けるのか。そのためにはまず「周囲から信頼される人になる」ことだと思います。

全国に劇場を持つTOHOシネマズでは、多くの人が知らない土地で働くことになります。初めて会う人と、初めての仕事に取り組む中で、「なんとなく信頼できないな」と思われてしまうと、お互いにストレスが生まれ、楽しく働くことはできません。そうならないようにサポートするのが、私たちの役割だと考えています。

私自身も変化の多い環境を楽しんでいます。一緒に新店を立ち上げた支配人に言われた「可能思考」という言葉をよく使うのですが、これは「できない理由を考えるのではなく、やるために何が必要なのかを考える」という考え方。このように考えていると、変化に対する抵抗感がなくなっていくんですね。

もちろん新しく仲間に加わる方については「周囲から信頼される人になる」まで私たちが責任を持ってサポートします!この仕事ならではの人間関係の構築を、ぜひ楽しんでほしいと思います。

「映画館を訪れる理由」をつくる仕事 

マーケティング企画部
菱沼一茂(室長)

作品とフードをともに楽しむ
「文化」の創造へ

商品開発部
堀口貴夫(室員)